装備リストと、
実践で得たTips。
サハラの装備は「軽さ」と「絶対必要」の戦い。 ここに書くのは机上の理想ではなく、2回走って身体で覚えた装備リストと対策。 帽子の中に入れる布、針で水膨れを抜くやり方、ライト、ローソク、サーフボード。 そして、忘れた歯ブラシの教訓。
サハラの3つの敵に、どう備えるか
サハラには大きく3つの敵がいる。暑さ・水膨れ・砂。 この3つに対する備えが、装備の8割を決めると言ってもいい。
暑さ
13時頃から猛烈に暑くなる。日中50℃を超える日も。 対策の本命は「濡らした布を帽子の中に入れる」。これが本当に効く。 水を絞るとぎゅーってなる吸水タオルのTシャツ版を帽子に入れて分けたら、テントメンバーから絶賛された。
水膨れ
みんなできる。出来ないようにこまめに足の状態確認&クリーム塗り直し。 靴下を交換するのも有効。 できてしまったら、針で水を抜けばOK。痛みは消える。テーピングは時々剥がれる前提で。
砂
正直、やりようがない。目・口・鼻・寝袋──全てに入る。 夜寝る時はマスクをして寝るのが良さそう(来年実装予定)。 鼻クソは最強に詰まる、これはどうにもならない。
暑さ対策の細部
移動中に水スプレーを掛けると最高に気持ちいい。 でも問題は「どう持ち運ぶか」。リュックの横にしか入れる場所がなく、 移動中は届かない。来年は前面アクセスできる位置に固定する仕組みを工夫する。
たまたま持っていたミントの飴が大正解。口の中がヒンヤリして、暑さの感覚が和らぐ。 これは持参マスト。
▶ 帽子の中の濡れ布、これが最強
ネットで見つけた「水を絞るとぎゅーってなる吸水タオルのTシャツ版」を買って持参した。 着るより、切って帽子の中に入れた方が圧倒的に効果的。テントメンバーで分け合った。 これはマジで最高だった。次回も絶対持っていく。
水膨れ対策の現実
テーピング+クリームで初日は1個(しかもテープが原因)に抑えられた。 でも結局、両踵・左親指・右小指と4箇所できた。 対策しても出るものは出る。だから「出来た後の処理」も覚えておく。
▶ 予防の3点セット
- テーピング(足裏・指の付け根・踵)
- 水膨れ予防クリーム(ベタっと厚塗り)
- 5本指ソックス or ドライマックス
▶ 出来た後の処置
- 清潔な針で水を抜く
- ガーゼで押さえて放置
- 翌日もテーピング再固定
▶ 5本指ソックスの罠
サイズがピッタリだと、指が膨れて脱ぐのが大変になる。 脱ぎ履きでテーピングが剥がれる。長い1日の前は普通の靴下のほうが良い。 オーバーナイトランは5本指を避け、クッション性のあるドライマックス等が推奨される。
▶ 来年の改善案
クリームは靴下を脱がないと塗り直せないのが面倒。 針で注入するシステムを自作してみたい。 靴下を脱がずにケアできる方法を開発中。
砂対策の現実
ゴーグルは正直要らない。風はずっと吹いているわけではないし、付けっぱなしは暑い。 ただしコンタクト交換は前回めちゃくちゃ苦労した。今回は風のない時間があったので スムーズに交換できた。風待ち、大事。
目・口にも砂は入る。夜ムニャムニャするとジャリジャリする。 寝るときにマスクをするのが良さそう、というのが今年の学び。 来年は持参してみる。
鼻クソは溜まるし詰まる。これだけはどうにもならない。
ビバークの床は砂利の上に絨毯を敷いてくれてるだけ。 小石は自分で取るしかない。下に敷くマットはあった方が圧倒的に楽だが、その分荷物になる。 この「軽さ vs 快適さ」のジレンマがサハラ装備の本質だ。
持って行くべき装備リスト
公式義務装備+経験から導き出した「あったほうがいい」装備。 機内持ち込みできるものはキャリーではなく手荷物に入れる (ロストバゲージ対策として運営から指示あり)。
レース必携(義務装備系)
- ザック(30L前後/30周年メダル付きの公式系も人気)
- 寝袋(500g前後の軽量タイプ/砂漠夜は冷える)
- シューズ(ワンサイズ大きめ/前回履いた実績重視)
- サンドゲイター(シューズに装着)
- ヘッドライト+予備電池
- 笛・コンパス・反射材・毒抜きポンプ
- サバイバルブランケット
- ライター・ナイフ
- 1日2000kcal以上 × 7日分の食料
足ケア(最重要)
- テーピングテープ(多めに!)
- 水膨れ予防クリーム(厚塗り推奨)
- 5本指ソックス&ドライマックス(両方)
- 清潔な針(複数本)
- ガーゼ・絆創膏
- 足拭きシート
- マッサージクリーム
暑さ・砂対策
- 吸水タオルのTシャツ生地(帽子に入れる用)
- サハラ用キャップ(首ガード付き)
- ミントの飴(口の中ヒンヤリ)
- 水スプレー(携帯方法は要工夫)
- サングラス/ゴーグル(常用しない)
- マスク(夜寝るとき)
- リップクリーム
- 日焼け止め(水に強いタイプ)
テント・夜の快適
- マットレス(軽量/薄手)
- 耳栓・アイマスク
- ライト類(複数)と現地で買えるローソク
- 缶詰・紙鍋(前夜パーティー用)
- ストック(必要な人)
- 携帯バッテリー(夜は圏外。記録用)
食料(参考)
- アルファ米(夕食メイン)
- 味噌汁フリーズドライ(必須)
- モーリヤン(ハンバーグ・すき焼き等)
- ビーフジャーキー
- カロリーメイト・羊羹・ナッツ
- プロテインバー
- 塩タブレット
あったらネタになるモノ
- サーフボード(小さめ/砂滑り用)
- カメラ(ドローンは禁止!没収される)
- 日本国旗・テントの目印になる装飾
- 来年勧誘するための名刺
▶ 絶対に持ち込まないモノ
ドローンはモロッコで国として禁止。空港で没収される(昨年実体験)。 帰国時に返してくれるが、預かり代として1万円ほど取られる。
ホテルに着いたら欲しいモノ
ワルザザード/マラケッシュのホテルは、シャンプーや石鹸が無かったり、 泡が立たなかったりする。日本のホテルの当たり前は通用しない。 下記を別パッケージで用意しておくと、文明復帰の幸せが倍増する。
洗う
- シャンプー(小ボトル)
- ボディソープ
- ハンドソープ
- 洗濯洗剤(小袋)
身だしなみ
- 歯ブラシ・歯磨き粉
- カミソリ
- 耳かき
- 爪切り
身体ケア
- 入浴剤(疲労回復)
- 痒み止め(汗疹対策)
- 湿布
- 解熱鎮痛剤
▶ 教訓:歯磨きセットを忘れるな
2026年、まさかの歯磨きセット忘れ。みんなには迷惑かけたかもしれない。 汗だらけだから歯磨き粉の匂いとかどうでもいい説もあるけど、 歯磨きセットは小さくて軽いので、絶対に忘れずに。
現地のお金事情
ユーロも使えるが、ディルハム(モロッコ通貨)のほうが圧倒的に便利。 レストラン、タクシー、買い物すべてディルハム。 ワルザザードの大きなスーパーは Google マップで探せる。 行き帰り両方で寄ることになるはず。行きは食料調達、帰りはお土産。
ホテル代は自腹(レース後の宿泊)。 予約してあるホテルに泊まり、仲間が戻ってくるのを待つスタイルがおすすめ。 部屋を同じにしてもらいたいときは、フロントに伝えておく(通じているかは怪しいが)。
先輩ランナーが指名買いしている製品
複数のNOTE記事・YouTubeで繰り返し登場する、定番の装備群。 リンクは公式サイトまたはAmazonへ。価格・在庫は必ず最新情報を確認してください (一部リンクはアフィリエイトではなく、単なる情報提供として掲載しています)。
シューズ(普段より1〜1.5cm大きめを)
ソックス・足ケア
ザック・ゲイター
寝袋・マット・日焼け
▶ 翻訳・記録・コミュニケーション
AirPods Pro 2 の翻訳機能(iOS 18.4以降)は、 MDSでのテント仲間・ボランティアとの会話に本気で効く。また GoPro HERO12 やアクションカメラは 帰国後に「サハラを伝える」ための投資として値する。