一緒にサハラへ行く 先輩の知恵
ゼッケン167番・YOSHITADA・砂漠
Day 0 · Pre-Race

明日、始まる。
その前日のこと。

キャリーバッグを預けて、荷物チェックを受けて、メディカルチェックをこなす。 全部終わっても昼過ぎ。あとは何もない。 だからこそ、この日も全力で楽しむ。

Day 0 · Timeline

この日に起きること

「順番に呼びに来るので待っていてください」と言われるが、 実際は適当なタイミングで行ってしまって大丈夫。 全部終わるまで2時間もかからない。

順番内容実態
キャリーバッグの預け入れ砂の上をトラックまで引きずる。砂まみれ必至。
バックパックの装備チェックチェックシートを出すだけ。中身は見られない。
重量チェック15kg以内。軽い人は8kg台、初回は14kgになりがち。
メディカルチェック心電図を提出して質問に答えるだけ。英語は適当でOK。
写真撮影これで終わり。トータル2時間ほど。
午後〜完全に自由時間やることはない。ひたすら楽しむ。
① Baggage Drop

キャリーバッグの預け入れ——
安いやつで来い。

砂漠の上でキャリーバッグを引きずってトラックまで持っていく。 砂の上でキャリーを引くのは想像以上に重く、砂まみれになる。 そしてトラックに山積みにされる。

2025年はタイヤが破損した。 だから2026年はサハラ用の安いキャリーバッグを新たに購入した。 いいバッグで来るのはおすすめしない。 壊れても惜しくないもので来ること。

▶ キャリーに入れるもの(レース後に必要なもの)

  • レース後用の着替え一式
  • シャンプー・石鹸・タオル
  • 帰りの飛行機用の普段着
  • 日本円・クレジットカード
  • レース後のお楽しみ(お土産候補など)
キャリーバッグをトラックに積み込む

これがそのトラック。山積みにされる。いいバッグは持ってくるな。

② Equipment & Weight Check

バックパックのチェックと重量——
軽くするほど、楽になる。

📋 装備チェックの実態

指定された必須装備が入っているかのチェックシートを提出する。 それだけだ。実際にバックパックの中身を全部出して確認される、ということはない。

2回経験して言えることは、いらないものは持たずにレースするということ。 これが良い悪いは別の話だ。バレた場合はペナルティがあるとされているが、 現実的にはそこまで厳密ではない。自己判断で。

⚖️ 重量チェック:15kg以内

バックパックの重量は15kg以内が規定。 軽い人で8kg台。初回参加者は不安で詰め込みすぎて14kgになりがち。

ちなみにサーフボード(持参する板)は2025年が500g、 2026年は350gまで軽量化に成功した。 1回目は14kg、2回目は10kg程度。 経験を重ねるほど荷物は軽くなる

装備チェックシート

実際のチェックシート。MANDATORY EQUIPMENTの確認。

バックパックの重量チェック

実際の重量チェックの様子。スタッフがその場で計測する。

「1回目は14kg。
2回目は10kg。
次はもっと削れる。」
ゼッケン167番 YOSHITADA

2026年 ゼッケン #167 · YOSHITADA。サーフボードとともに砂漠で。

③ Medical Check

メディカルチェック——
英語が話せなくても適当に終わる。

心電図を提出して、いくつかの質問に答える。 たいして英語も話せないので、適当に答えて終わる。 最後に写真撮影をして、メディカルチェック完了だ。

1,000人以上の参加者を1日でさばくフランス人スタッフが、 全員の心電図を精密に読み込む時間はない。 「提出した」という確認がメインになる。 これが良い悪いではなく、現実としてそういうものだ。

⚠️ チェックが緩くても、装備は揃えること

蛇毒血清・笛・非常用食料——これらは砂漠で本当に命に関わる。 「チェックをパスするために持つ」ではなく「生きて帰るために持つ」。 それが前提だ。

Afternoon · 最重要ポイント

手続きが終わったら——
とにかく美味いものを食べる。

ここが最大のポイントだ。 この日の昼飯・夜飯、そして次の日の朝飯は軽量化する必要がない。 レース前に全部食べてしまうのだから、思いっきり贅沢していい。

🍑 千疋屋の桃を持っていく

毎年やっていること。千疋屋の桃を持参して、砂漠で一人で「うめ〜」って食べる。 レース中は果物なんて食べられない。 だからこそ、この日のフルーツは格別だ。

フルーツを忘れずに持ってきてほしい。 レースのことだけ考えていると、こういう「楽しむ」ことを忘れてしまう。 でも、楽しむことこそがサハラの醍醐味だ。

🦀 来年はカニ缶を持参する

先日デパートで1万円以上するカニの缶詰を見た。 普段は買えない。でもサハラという特別な場所で、 仲間と食べるなら話は別だ。

来年はカニを持参すると決めた。 世界一過酷なマラソンに挑む前夜に食べる高級缶詰。 それくらいの贅沢は、むしろ必要だと思っている。

▶ この3食は軽量化不要。全力で食べる。

  • Day 0の昼飯 → 軽量化不要。美味いものを食べる。
  • Day 0の夜飯 → 軽量化不要。美味いものを食べる。
  • Stage 1当日の朝飯 → 軽量化不要。食べてからスタートする。
Philosophy

レースだけに集中するな。
楽しむことを忘れるな。

歩く人も走る人も、ここまでは全力で楽しんでいい。 というより、楽しむべきだ。

世界一過酷と言われるマラソンレースに挑戦する。 そういう自分たちだからこそ、できる贅沢がある。 砂漠で千疋屋の桃を食べる。砂漠で高級カニ缶を開ける。 仲間と「なんでこんなとこでこれ食ってんだろ」って笑いながら食べる。

その瞬間が、最高なんだ。

「レースは歩く人も走る人も、
ここまでは楽しんでいい。
なんせ、世界一過酷なやつに
挑もうとしてるんだから。」

── Yoshio

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